ある図書館の片隅に-司書のつぶやき

某所図書館のカウンター&書庫で地下活動中の管理人のブログ。

R2年度国立大学法人図書系採用試験の雑感

動画を作ろう作ろうと思って数か月、なかなか手を出せないために、とりあえずブログに着手しました。

撮影して編集して、音をつけて…と、Youtubeを趣味にしている人はそれだけで動画制作の専門職になれると思う。本当にすごいです。

 

さて、3月になり、世間は就活が解禁されました。

ということは司書受験クラスタにはお待ちかね、国立大学法人の図書系専門試験の昨年の問題が開示されました。

ちらっと問題みましたが、やはり専門試験を受けるためにそれなりの勉強しておかなきゃ、焦るくらいの難易度です。

あと図書館学というよりも大学図書館に関する比重が年々上がっているような気もします。

 

(R2年度図書系2次試験)

No.1 欧米の図書館史

No.2 学術情報基盤実態調査に関する記述

No.3 国立国会図書館国立情報学研究所科学技術振興機構について,それぞれの機関が実施する事業を選ぶ

No.4 【英文】ALA「図書館の原則」

No.5 NCR2018に関する記述

No.6 分類を答える問題(Twitterで解いてみました)

No.7 学術雑誌と電子ジャーナルについて

No.8 機関リポジトリに関する現況

No.9 【英文】Natureの研究データ管理

No.10 データベースに関する知識問題

No.11 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律

No.12 【英文】IFLAのブックレット

No.13 図書館の評価

No.14 インパクトファクター

No.15 情報技術に関する知識

No.16 【英文】サリ・フェルドマン氏の講演

 

研究データ、リポジトリ、障害者差別解消法、インパクトファクターなど、特に大学図書館の時事的なことが中心にいろいろと取り上げられているのが分かります。

正直、1次試験の勉強するだけでもキツいのに、そのあとにこの濃ゆい2次試験を1か月で勉強しようとするのは結構厳しい気がします。教養・専門ともに試験は前々から準備しておくにこしたことはないですね(マジで)

大学法人の試験は、生涯学習概論が出ない(?)かわりに、試験内容は一般的な図書館学とは一線を画しているように思います。

 

(専門試験の範囲:図書館学概論,図書館資料論,資料組織論,資料利用論,図書館管理論及び情報管理論)

2021年(令和3年)度関東甲信越地区国立大学法人等職員採用事務系(図書)第二次試験要項 | 東京大学附属図書館

 

 

No.1 図書館史はなかなか古めのことを扱っていて、焦る。私なら一番最後に解くことにして次へ進みます。

 

No.2 わりと問われがちな実態調査、仕事として回答業務が回ってくることがあります

 

No.3 仕事を知っていれば解けるし知らなければ解けないけど、大学図書館員としてはこれくらい知っておいてほしいということなんでしょうね…

 

No.4 英文読解問題。国立大学法人の試験は英語問題が毎年一定数出るので、結構レベルが高いです

 

No.5 NCR2018年版。最近の図書館学の教科書って載ってるのかな?(ネットで情報は手に入るから、調べればわかることではあるけれど…)

 

No.6 Twitterでも反響が大きかった問題。実務じゃきっと3次区分じゃ足りないけど…知識問題か。

 

No.7・No.8 学術雑誌と電子ジャーナル、機関リポジトリ図書館情報学のなかでこの分野は特に時事的で、(資料と利用者を相手にするような)普通の司書課程では詳しく触れきれないところかもしれない(あくまで主観です)

 

No.9 英語。読めれば解けなくもない…これくらいの英語は読めて入職してほしいということか…

 

No.10 こういう図書館情報学っぽい問題をみると安心する←

 

No.11 国立大学法人は実質国の機関と同様の合理的配慮を求められる事情からか、ここ数年(平成28,29,R1)頻出。

 

No.12 独特の穴埋め問題、結構難か…?

 

No.13 あらためて問われるとわからなくなりそう。PDCAであってる???????(だめだわからん)

 

No.14 でた、IF。

 

No.15 情報技術については毎年のように出ている。

 

No.16 英文読解問題。

 

 

感想:やっぱり勉強してないとムズい! なんとなくふわっとした用語の理解をしているだけでは結構キツい。

 

 

試験シーズンが近づいてきていますね。

司書を目指す方への有益な情報、ちょこちょこ書いていきます。それではこの辺で!

あけましておめでとうございます

遅くなってしまいましたが、明けましておめでとうございます。いなだです。

 

今年はもう少し更新頻度を上げていきたいです。よろしくお願いいたします。

 

2020年はコロナ禍で、なかなか出張がない珍しい年でした。

正確に言うと、出張の案内は来ていたのですが、どれも軒並み中止になったり、あるいはオンライン開催になったりと、大幅にオンラインへシフトした1年と言えるでしょうね。

 

実際、研修や会議によっては、「今までなんで会ってやってたんだろうね」というものもありました。しかし、顔を合わせてのグループワークができないと、「やっぱり会ってやらないとだめだよね」というものもあり。

今後は、「講義はオンラインで・演習はオフラインで」という流れが加速するかも?しれません。

移動の手間がなく、交通費を節約して資料費に充てられるぜ!! …という見方もできますが、館外のことをもっと知りたいというのもサガです。

 

動画のほうは、1本目を上げてから続きが作れていないのですが、1月中には完成させたい…つもり。

そんなわけで、今年ものんびりやっていきます! よろしくお願いいたします。

国立国会図書館の納本制度について説明せよ。

ブログ更新が滞ってしまいました…年末処理でバタバタです。

今年はコロナ禍でいろいろとイレギュラーでしたが、それでも定例業務はいつも通り動いているので、なんとなく差し迫ってきている感覚は変わりません(汗)

図書館を利用されるときは、手指消毒とこまめな手洗いをお願いします!

 

さて、久しぶりの論述対策、今回は国立国会図書館

公共図書館でも大学図書館でも、やはり切っても切れない関係にあるのが国立国会図書館です。納本制度で網羅的な資料収集をしている…ということは知っていても、論述で出るとちょっと焦ってしまうかも。ということで、過去のメモ書きからこの問題をチョイスしました。

 

 

国立国会図書館が行っている「納本制度」の概要と意義について説明せよ。解答には次の言葉を使用すること。【官庁出版物、民間出版物、代償金】

 

<解答>

 まず、納本制度の概要について説明する。納本制度は、図書等の出版物をその国の責任ある公的機関に納入することを発行者等に義務づける制度のことである。日本では国立国会図書館法により定められており、国内で発行されたすべての出版物を国立国会図書館に納入することが義務付けられている。国・地方公共団体・法人などの機関が発行した官庁出版物は複数部数、官庁出版物以外の民間出版物は1部の納入が義務付けられている。民間出版物の発行者には対価として代償金が支払われている。

 次に、納本制度の意義について述べる。納本制度は、日本国民および日本国内のあらゆる活動や業績の記録を収集・保存・蓄積すると同時に、広く海外の活動や記録もあつめ、これらの資料を国内のあらゆる人が利用できるようにするために必要な制度である。官庁出版物は、国政の審議や資料の国際交換に用いられる。また、民間出版物は国民共有の財産として、利用に供し、長く後世に伝えるために用いられる。

 

 

-----

国立国会図書館の動向は、よく試験で問われます。覚えておきましょう!

 

(更新…がんばっていきます)

図書館司書とお金、雇用の話

司書は多くの場合公務員、もしくは法人職員ということになるので、おおよそ公務労働者と似通った給与体系になっています。

しかし、司書に特有なのが、非常勤職員率の高さです。これに触れずに、司書の雇用環境について語ることはできません。

 

司書は国家資格です(図書館法に定められています)。

指定の単位を修得できる課程を修了しないと取れない資格ですが、甲群(必修)科目と乙群(選択)科目があります。図書館実習は乙群(選択)科目ですので、実習を受けずでも資格を取ることができます(まあ、これも問題だという意見もあるのですが)。

このため、たとえば単位+実習+国家試験の合格が必要な社会福祉士や、単位+実習が必須の学芸員よりも、資格取得の難易度は低いということができます。

 

とはいえ専門職ですから、お給料もさぞかし良いのでは……と思う人が少なくないのですが、残念ながら多くの司書は非正規雇用の状況になっています。

正規雇用…つまり、ほぼ最低賃金で、時給制であり、期末勤勉手当もないということです。

 

しばらく前の記事ですが、東洋経済ONLINEの「都道府県別「図書館司書」の非正規雇用」という記事が話題になっていました。今でも閲覧することができます。

都道府県別「図書館司書」の非正規雇用

正規雇用の職員の率は、すでに6割を上回っているのです。

一時期、「非正規という言葉を一掃」と言ってのけた総理大臣がいらっしゃいましたが、言葉だけを一掃したところで、現実はついてくるのか?というと、疑問に思わざるを得ません。

gendainoriron.jp

 

正規雇用の公務員は、かつて「官製ワーキングプア」という言葉が一世を風靡したことで表面化しました。しかし、政治、行政の側が当事者の声に耳を傾けているとはいいがたい状況です。

中央政府は毎年のように財政赤字と言われるということもあり、人件費を増やす方向に圧力がかからないというのは致し方ないのかもしれません。とはいえ、一人でも多くの非正規職員を正規雇用に、と願わざるを得ません。

 

司書職制度を持つ自治体すら多くない状況。専門職たるゆえんは? その中で正規雇用の職員として何ができるのか? と、改めて考えている今日この頃です。

レファレンスインタビューの目的・内容・留意点(情報サービス論)

年末です。

司走(しわす)……いえ、師走というくらいですから、やはりなんとなく年末はバタバタするものです。

なにしろ図書というモノを扱うゆえ、毎日重労働なのです。焦って図書を落とそうものなら大惨事、忙しいとはいえ慎重に毎日を送っていますです。

 

さて、ちょっと自分へのトレーニングもかねて、今日は新しい問題にチャレンジ。

東京都の過去問を引っ張り出してきてみました!

ざざっとまとめてみましたが、いかがでしょうか?

これが回答と限らないので、その点ご了承くださいませ。寒くなってきていますが、元気にやっていきたいものです・・・。

 

レファレンスインタビューの目的、内容及び留意点について説明せよ。(平成30年度 東京都Ⅱ種・専門・司書)

 

レファレンスインタビューの目的は、質問者が求めている質問内容を把握することである。利用者の質問には利用案内や特定の資料の案内など一問一答で終わるものもあれば、広範囲な調査が必要な質問に発展することもある。また、回答の内容を明確にすることも目的としてあげられる。求める資料の情報量、資料の形態や範囲を明らかにすることで、調査の方向性を決定することができる。
レファレンスインタビューの内容は、「質問者が求める資料の主題とレベルの把握(入門的資料か、専門的資料か)」、「これまで質問者自身で行った調査内容」、「求める資料の種類(図書か、雑誌も含むか)」、「必要な範囲と量」、のそれぞれを聞き出すことである。利用者のこれまでの資料探索行動から、調査対象を絞り込んでいくという過程が必要となる。
レファレンスインタビューの留意点としては、質問者の話を丁寧に聞くということがある。このことで、質問者が持っている情報を聞き出すことができ、既知の情報や資料を重複して提供することを少なくすることができる。また、利用者にとって質問しやすい体制を整備しておくことが大切である。レファレンスツールの整備やコレクションの構築など、資料面の配慮だけでなく、日頃からのレファレンスサービスのPRをすることや、職員のあいさつや声掛けなど基本的な接遇の向上など、ソフト面での配慮も必要と言える。

 

参考文献

毛利和弘,2012,『情報サービス論』,近畿大学

日本図書館協会用語委員会,2015,『図書館用語集 四訂版』, 公益財団法人日本図書館協会

『2010 年度 JLA 中堅職員ステップアップ研修(1) レファレンスインタビューの方法 』, https://www.jla.or.jp/portals/0/html/kenshu/resume2010-1/2wakiya2010.pdf 

市立の図書館と学校図書館の連携(児童サービス論)

寒い!

コートが手放せない時期がやってきました。

来週には寒気がやってくるそうで…冬本番な状況です。

 

さて、就職の状況が見こせないなかでの公務員試験の勉強は、職種に限らず不安なことと思います。いまが12月ですから、地方上級まであと半年といったところでしょうか。

 

特に図書館は採用枠がかなり少ないです。若干名に何とか滑り込まないといけません。その一助となるよう、このブログを引き続き運営していきます。

 

 

さて、今日の問題はこちら。近大司書課程・児童サービス論の類題です!

 

公共図書館が学校と協力して行うサービスにはどのようなものが考えられるか説明せよ。

図書館法の第3条には、「学校図書館と緊密に連絡し、協力し、図書館資料の相互貸借を行う」、「学校等と緊密に連携する」ことが図書館奉仕として明記されている。具体的な活動としては、(1)児童・生徒・教員の調べ学習の援助、(2)資料の団体貸出、(3) 図書館訪問・学校訪問を行うことがある。学校に資料を貸し出して提供し、また地域の学校に図書館員が訪問し、あるいは学校(児童・生徒)の訪問を受け入れてサービスを提供することで、公共図書館を知ってもらうきっかけになる。また、これらにより教員とも連携をとることができる。図書館サービスと教育課程とを連携させることで、地域の学校教育の充実を図ることができることも、効果のひとつとして考えられる。

 

 

「子どものためのサービス」「児童サービスの意義」:児童サービス論

今日も、児童サービス論の論述対策(っぽい過去の文章の垂れ流し)です。

 

児童サービスは自分が(かなり大昔に)受けてきたサービスのはずなのに、忘れてしまいますよね。

今から思えば、↓のような意義があるサービスなのかもしれないけれど……、司書課程を学ぶ身になるまで意識したことがなかった。

 

①児童サービス(児童奉仕)とはどのようなサービスであるのかを説明せよ。

②特に公共図書館の児童サービスがもたらすと考えられる将来的な効果について、児童に対する効果と社会的な効果の両面から述べよ。

 

①児童サービスは、図書館が、子供を対象として行う仕事の全般を指す言葉である。それは、子どもが読書をすることの意義を認め、子どもの読書を広げるために行われる活動や工夫、配慮、情報入手の支援、さらには環境づくりや条件整備など様々なことを含意する。図書館サービスを行うためには、施設、資料、人、活動、予算が必要であるといわれるが、子どもに対しては、この中で特に「活動」を重視する。

 

②児童サービスがもたらす将来的な効果のひとつは、子どもに読書の喜びや、新しいことを知る面白さ、想像の楽しみを提供できることである。また、子どもとその保護者が効果的に図書館を活用できるようサポートすることも、児童サービスの枠の中で行えることである。さらに、子どもは読書によって言葉(活字)に触れ始めるため、子どもが活字文化に触れる機会となる。

いっぽう、別の側面では、子どもの公共性の理解に寄与するという点が挙げられる。子どもは、自分が通う図書館において、老若男女、障害のある人や在留している外国人など、さまざまな人が図書館を利用する様子を見ることになる。子どもは、このように多数の人々が利用する図書館の様子を見て、実際に利用することで、公共の場におけるたしなみを理解していく。

このように、自治体が公費を投入して公共図書館を運営することには、子どもに対してはその発達や成長に寄与するところが大きい。児童サービスを行うことは以上のような効果があり、さまざまな面で公益にかなう。よって、将来のよりよい社会の構築に役立つといえるのである。

 

(注:子ども と 子供 が混ざっちゃってますね。こういうのはもう少し気にして校正しないとですね。試験本番なら)