ある図書館の片隅に-司書のつぶやき

某所図書館のカウンター&書庫で地下活動中の管理人のブログ。

レファレンスインタビューの目的・内容・留意点(情報サービス論)

年末です。

司走(しわす)……いえ、師走というくらいですから、やはりなんとなく年末はバタバタするものです。

なにしろ図書というモノを扱うゆえ、毎日重労働なのです。焦って図書を落とそうものなら大惨事、忙しいとはいえ慎重に毎日を送っていますです。

 

さて、ちょっと自分へのトレーニングもかねて、今日は新しい問題にチャレンジ。

東京都の過去問を引っ張り出してきてみました!

ざざっとまとめてみましたが、いかがでしょうか?

これが回答と限らないので、その点ご了承くださいませ。寒くなってきていますが、元気にやっていきたいものです・・・。

 

レファレンスインタビューの目的、内容及び留意点について説明せよ。(平成30年度 東京都Ⅱ種・専門・司書)

 

レファレンスインタビューの目的は、質問者が求めている質問内容を把握することである。利用者の質問には利用案内や特定の資料の案内など一問一答で終わるものもあれば、広範囲な調査が必要な質問に発展することもある。また、回答の内容を明確にすることも目的としてあげられる。求める資料の情報量、資料の形態や範囲を明らかにすることで、調査の方向性を決定することができる。
レファレンスインタビューの内容は、「質問者が求める資料の主題とレベルの把握(入門的資料か、専門的資料か)」、「これまで質問者自身で行った調査内容」、「求める資料の種類(図書か、雑誌も含むか)」、「必要な範囲と量」、のそれぞれを聞き出すことである。利用者のこれまでの資料探索行動から、調査対象を絞り込んでいくという過程が必要となる。
レファレンスインタビューの留意点としては、質問者の話を丁寧に聞くということがある。このことで、質問者が持っている情報を聞き出すことができ、既知の情報や資料を重複して提供することを少なくすることができる。また、利用者にとって質問しやすい体制を整備しておくことが大切である。レファレンスツールの整備やコレクションの構築など、資料面の配慮だけでなく、日頃からのレファレンスサービスのPRをすることや、職員のあいさつや声掛けなど基本的な接遇の向上など、ソフト面での配慮も必要と言える。

 

参考文献

毛利和弘,2012,『情報サービス論』,近畿大学

日本図書館協会用語委員会,2015,『図書館用語集 四訂版』, 公益財団法人日本図書館協会

『2010 年度 JLA 中堅職員ステップアップ研修(1) レファレンスインタビューの方法 』, https://www.jla.or.jp/portals/0/html/kenshu/resume2010-1/2wakiya2010.pdf