ある図書館の片隅に-司書のつぶやき

某所図書館のカウンター&書庫で地下活動中の管理人のブログ。

読み聞かせの時に気を付けること。

つづいて、またまた近畿大学司書課程の問題について。

仕事として児童サービスはやったことがないのですが、折にふれて見返すといい復習になります。

 

 

「読み聞かせ」について説明したうえで、行うべき配慮について詳しく述べよ。

 

読み聞かせは本を子どもに読んであげる行為を言い、主として文字の読めない子供に対して、代わりに声に出して本や文字を読んであげることである。集団を対象として読み聞かせを行う場合には、次のことに配慮する必要がある。すなわち、

  • 絵が遠くからでも見やすいか
  • 絵でストーリーを追うことができるか
  • 情報が多すぎないか
  • 絵と文字がともになって物語を作っているか
  • 起承転結があり、ハッピーエンドで終わるものが好ましい、
  • 読み上げたときに、言葉の響きがよく、言葉づかいに独自性があると良い、
  • 文章が、読むにあたってよどみなく読め、特徴的なリズムがあるものが適している、

といった点である。

本を決めたら、あらかじめ読み込んでおいて言葉遣いや用語、文章に違和感がないか確認する。1対1での読み聞かせの場合は、乳児はいすに座らせて向かい合う。幼児はひざに乗せて読んであげる。大勢の子どもの前で読むときは、絵本を見やすく持ち、子どもたちの様子と表情を見ながら、はじめはゆっくり読む。こうすることで、子どもが絵本の世界に入りやすくなる。はっきりとした、よく届く声で読むことに気をつける必要がある。

 

(これが正答とは限りませんので、あしからず。試験対策しているかたは頑張ってください!)

ストーリーテリングと読み聞かせ:児童サービス論

PCのフォルダ整理をしていたら近畿大学通信教育部に通っていたころの試験対策メモが出てきました。

捨ててしまうのもなんなので、ここに公表して供養します(笑

 

ストーリーテリングと読み聞かせを比較し、共通事項や異なる事項などについてくわしく説明せよ。箇条書きではなく、しっかりと文章で説明せよ。

(1) 共通事項

読み聞かせとストーリーテリングの共通事項について説明する。

まず、ひとの声を通じて内容を言葉で伝える活動である点である。双方とも耳からの読書であり、言葉はわかるがまだ文字は読めない時期の子どもに有効である。これらの活動は、ひとり読み読書の基盤作りにもなる。なぜなら、耳に入る言葉の響きが心地よい感覚となるからだ。これによりイメージを喚起する力が高まり、想像力を刺激し、本や物語のイメージをリアルにイメージすることができるのである。声で伝えるということは、学校訪問・入院児への働きかけなど、連携・協力面で応用範囲が広いことも注目すべきである。

また、図書館員の経験を積むことができるという点でも、双方の活動は共通している。子どもの反応は直接的であることから、子どもたちへの話の良否(向き不向き)を実際面で判断することができるようになることが見込まれる。双方とも、児童サービスの基本的、技術的活動として中核を担う活動であるといえる。

さらに、同じ場で同じものを聞いているという共感と連帯感を生じさせる点も、注目したい。双方とも聞き手が受け入れるような雰囲気をつくることが重要であり、これにより聞き手と語り手の心の交流が深まり、信頼感が生まれる。

 

(2)異なる事項

先述のような多くの共通点がある一方で、相違点も複数存在する。

まずは、読み聞かせは絵本を使用し、ストーリーテリングは使用しない。前者は、活字を「読む」ことで子どもたちにストーリーを伝える活動であり、後者は、自分の言葉で、話し言葉を使って「語る」方法をとる。ストーリーテリングでは、本がないだけ直接的に子どもたちに語りかけることができるので、語り手と聞き手の絆、交流がいっそう強まるといえる。

また、語る内容も異なる。読み聞かせは、絵本や物語のほか、科学絵本等の知識絵本、説明文など、幅広く対応できる。一方、ストーリーテリングは物語を「語る」行為であるから、物語以外向いていないといえる。話し言葉のため文法上の制約を受けにくく、文法よりも語るうまさ、「妙」が大切になる。

以上のように、両者は児童に対して重要なサービスであるという点では変わりがないが、サービスを提供する際の技術や手法においては違いが見られるということがわかる。

Echo Dot 使ってみています

スマートスピーカーのエコードットを購入しました!

ちょくちょく使ってみています。

 

音で操作するのが慣れないですが、少しずつ自分もフレーズを覚えて、それを話しかけています。

呼び方をかえられるらしいのですが、いまはデフォルトの「アレクサ」です。

 

radikoを聞けるし(アレクサ、radikoTBSラジオをつけて)、

スマートプラグと連携して声で操作&アプリからオンオフ切り替えできる(アレクサ、プラグをオンにして)のはいいですね!

今の時期はこたつを接続して、ベッドからこたつを温める操作もできる、優れものです。

 

 

図書館員的には…音声による読書が気になっています。audible版を買えばきれいに読めるそうなのですが、課金が怖くてまだ試しておらず😇

 

audibleはナレーターさんが読んだもの、

kindle読み上げは合成音声、

という違いがある?みたい。

 

kindle読み上げは和洋によってちょっと動きが違います。

和書は正直読みは厳しいですが、洋書はとても綺麗に発音します。

文中の抑揚とか、ピリオドで止まる長さとか気になるところはありますが、洋書ならリスニングの練習にはなる、かな??

 

 

今後は電気つけたり消したりとかしてみたいけど、それほど家具がないというのも悩みどころ。

家族に聞いてみても「まあ、いまはいらないんじゃない?」

…とりあえず、ブラックフライデーサイバーマンデー待ちです。安くていいのがあるといいな。

 

操作は全体的に、まずは私が慣れていかなきゃと思っています(ww)

国立大学法人の過去問解説してみる(2019-No.1)

司書の試験を受けるにあたって、避けて通れないのが専門試験です。

国立大学の試験問題(専門試験:図書館情報学)はインターネットで公開されています。

どんな問題が出るのか、誰でも見ることができます。

 

採用の流れ・要項・採用予定数(東京大学附属図書館)

https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/about/employment/howto

 

 

試験範囲については、各地区の公式ホームページに記載があります。

 

関東甲信越地区では…

「図書館学概論,図書館資料論,資料組織論,資料利用論,図書館管理論及び情報管理論に関する専門的知識についての筆記試験」とのこと。

https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/about/employment/guidelines

 

公共図書館と比べた特徴としては、「大学事情・学術情報まわりの時事が出やすい」、「英語の問題が必ず出る」ことなどがあります。

試しに1問見てみましょう。

 

 

「R1(2019)年度図書系2次試験問題」より

「【No. 1】 

次は,わが国の図書館の歴史に関する記述である。正しいものに◯を,間違っているものには×を答えなさい。 」

 

他の公務員試験との大きな違いは、国立大学法人は多肢選択式[4つの選択肢から(合っている・間違っているものを)1つ選ぶ問題]ではないことです。

つまり、国立大学法人は選択肢1つ1つについて、⚪︎か×かを判定する必要があります。

 

なお、問題本文はここには掲載しませんが、気になる方は上記のリンク先から東京大学附属図書館のページにアクセスしてみてください!

 

ここから、解説です。

 

【解説】

(1)○

問題文の通りです。芸亭(うんてい)は、我が国最古の公開図書館です。

※その他の貴族文庫→紅梅殿:菅原道真が所有していた文庫。限られた人への限定公開だったが、私塾としての機能を持っていた。

 

(2)○

問題の通り。武家文庫に関する知識問題。

金沢文庫(かねさわぶんこ)は、鎌倉時代北条実時によって設けられました。『徒然草』の兼好法師も、金沢文庫の利用者の1人であったと伝わっています。

また、武家文庫には「足利学校」もあります。関東管領(かんとうかんれい)という役職にあった上杉憲実が書籍を寄進して再建したとされます。フランシスコ・ザビエルが「日本国中最も大にして最も有名な坂東の大学」と評しました。

 

(3)×

蓬左文庫を「紅葉山文庫」とすれば正文になります。

 

(4)○

問題文の通りです。書籍館(しょじゃくかん)が帝国図書館の源流であること、その帝国図書館は今は国立国会図書館となっていることを覚えておきましょう。

 

 

 

国立大学の場合は、1次試験(教養)に合格しないと2次試験(専門試験)を受けられないという独特な試験構成になっています。

そのぶん、対策が後手に回りがちですが、しっかりとした知識が求められる問題が出題されているのがわかると思います。

最近のマイブーム

FFCC(ファイナルファンタジークリスタルクロニクル)にハマっています。

 

GC版を昔々に友達の家でやっていたことがあって、その時のことが忘れられず購入。

 

絵本みたいな絵柄、民謡調の音楽、かわいらしいキャラクターたちが織りなす物語がすごく楽しい!

 

のんびり進めていて、やっと5年進めました。まだまだ頑張っていきます😃

緊急事態宣言と図書館

世間はCOVID19にて大騒ぎです。

私の勤務館でも例外なく、日々ニュースを仕入れて対応を検討する毎日です。

 

特に、緊急事態宣言が出ていた4月〜5月は、不安でした。

ある自治体は図書館を休館にし、ある自治体は閲覧室だけを閉鎖し。

各館の対応にはばらつきがありましたが、誰も経験したことがない状況の中、手探りだったのだろうと思います。

 

しかし、このコロナ禍は、今後の図書館サービスを見直す機会になりました。例えば、下記のような事です。

・資料の消毒は必要かどうか?

・消毒はアルコール設置だけで足りるのか?

・来館者の記録は取るべきかとらざるべきか?

事あるごとに図書館の自由に立ち返り、改めて学び続けることの大切さも思いました。

 

 

…色々と考えて、実践してきた経験が蓄積してきているいま、第三波が迫ってきています。

利用者のために最大限何ができるのか、日々思案する今日この頃です。